抗酸化力をもつ成分は様々な種類があります。その中でも代表的な成分を紹介します。
また活性酸素や抗酸化の基礎知識についてもまとめました。
活性酸素は元来、人間も含めた動・植物の体内にあり、細菌・カビ・ウイルス・異物などが、体内に侵入してきた際、これらと戦い、体を守る防衛システムです。
しかし、紫外線や大気汚染、暴飲暴食、過労、薬害、ストレス…さまざまな要因で体内で増加しすぎると、逆に自身の体の組織をも細菌や異物のように攻撃してしまう、ジキルとハイドの両面を持った物質です。
活性酸素は非常に不安定な物質で、強い活性をもつゆえに手近な細胞と結合しやすく、体内の脂質と反応すれば、血管中にこびりつきやすい「過酸化脂質」を作りだします。過酸化脂質は、いつまでも体の中にとどまり、徐々に細胞を傷つけ破壊していきます。
酸素を必要とする私たち生物の体内には、本来、過剰な活性酸素を抑える酵素「SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)」を作り出す力が備わっています。
SODが正常に作られている限り、からだは活性酸素の害から守られ病気にならずに済んでいます。しかし、SODは40歳前後から、体内で作り出す力が急激に低下し、活性酸素が優位の状況になるといわゆる「老化現象」を起こし、病気になりやすい体になってしまいます。この状況を作らないためにも、体の外から「抗酸化成分」を補うことが唯一の手段となります。
植物性食品の中でもトップレベルの栄養価をもつ胡麻…。その小さな一粒の中に、わずかしか含まれていない成分、ゴマリグナン類。中でもセサミンは抗酸化活性、エストロゲン様活性、アルコール代謝促進、コレステロール代謝の抑制など、肝臓まで届き代謝されることで強い抗酸化活性をあらわすことが報告されています。
出典:http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201607281400.html
フラボノイドは植物自身が紫外線による活性酸素から身を守ったり、種子を害虫から守るために 抗酸化や抗菌作用など、多くの自己防衛機能のために作り出す物質です。野菜や果物などの 色素や苦みの成分にもなっています。
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1995/46/12/46_12_779/_pdf/-char/ja
オメガ3系脂肪酸はDHAやEPA、α-リノレン酸などの総称で身体を健やかに保つために大切な必須脂肪酸です。体内では合成することができない為、意識して食べ物から摂る必要があります。
出典:https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/0915/20180915_pressrelease.pdf
フェルラ酸は米ぬかやイネ科の植物の細胞壁に含まれている有機化合物です。ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があるとされています。フェルラ酸には認知症の原因の一つとされる、リン化したタンパク質を減らす働きが期待されています。
出典:http://libir.josai.ac.jp/il/user_contents/02/G0000284repository/pdf/JOS-kaken25460910.pdf
https://www.aluminum.or.jp/aluminum-hc/p_2/pdf/20151114/02.pdf
γ-オリザノールは米胚芽や米ぬかに多いポリフェノールの一種で、植物や植物から造られる油に多く含まれる植物ステロールという物質に分類されます。健康維持、美容など、さまざまな酸化ストレスの軽減を期待されている成分です。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、どちらも体内には吸収されませんが、からだには重要な働きをしています。水溶性食物繊維は水に溶けやすく、小腸での栄養素の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあります。水に溶けにくい不溶性食物繊維は水分を吸収して、便の容積を増やします。食物繊維は5代栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)に次ぐ、第6の栄養素として注目されており、さまざまな不調の予防に期待されています。
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